アウトプット大全(樺沢紫苑)
精神科医である樺沢紫苑氏の「アウトプット大全」を読みました。読もうと思ったきっかけは、どなたかのブログで紹介されていたのを見たことだったように思います。
本書ではインプット(読む・聞く)よりもアウトプット(話す・書く・行動する)が自己成長するうえで非常に重要であるということを解説し、様々なアウトプット方法が紹介されています。自分がこれまでの経験でぼんやりと、なんとなくこうやれば知識がつきやすいなぁと思っていたことが、本書では様々な研究を裏付けとして詳しく説明してありました。もちろん新しく知ったことも多々あり、様々なことを学べた本でした。一読して印象に残っている内容を備忘録として残しておきたいと思います。ちなみに、本書の中でも読書後には書評や気づきなどをアウトプットすることが勧められており、それに影響を受けて自分も何かアウトプットしようと思ってこの記事を書いているわけです。
- 自己成長はアウトプットの量に比例する。月10冊読んでもアウトプットしないならただの自己満足で終わる。
- 情報の入力から2週間で3回以上アウトプットすると長期記憶として残りやすくなる
- インプットとアウトプットの黄金比は3:7。たいていの人はインプットの割合が高いのが現実。
- 読んだこと、聞いたこと、経験したことを人に話すだけでも立派なアウトプット
- 悪口を言うとストレスホルモンが増える。悪口を言うことでその感情が強化されてしまう。
- ポジティブな言葉を使うことで環境が変わる(ポジティブ心理学)
- メラビアンの法則は、矛盾したメッセージを言語、視覚、聴覚で発せられたときにどれを信用するかという研究。結果は視覚55%、聴覚38%、言語7%。つまり言葉そのものよりも視覚情報や聴覚情報を重視する。
- 「どう話すか」という非言語的コミュニケーションが、人に何かを伝える際には非常に重要となる
- 挨拶は「あなたを認めています」のサイン。コミュニケーションの入口。親密度を高める。
- 「ザイオンス効果」…接触回数が増えるほど人の好感度は高くなる=コミュニケーションは内容よりも回数が重要
- 「返報性の法則」…人は親切にされた場合、その親切を返さないといけないという気持ちになる→人に頼みごとをする際は、まず自分から相手のために何かをする、与える。ギブ&ギブの精神
- タイピングと手書きでは、手書きのほうが記憶に残りやすく勉強効果が高い
- 読書の際はアンダーラインや書き込みをすることでアウトプットができ、攻めの読書になる
- 素晴らしいインプットをしても時間がたつとどんどん劣化して曖昧になっていく。そのためアウトプットはインプットから時間を置かずに書き出すことが必要
- スティーヴン・キング「作家になりたいのなら絶対にしなければいけないことが2つある。たくさん読み、たくさん書くことだ。私の知る限り、その代わりになるものはないし、近道もない」
- 文章を早く書くコツは、時間を決めて書く、構成を決めてから書く
- 配布レジュメにはメモをとらずにノートにとるべき。過去のレジュメは探すのが困難となるため復習、確認ができなくなる
- 実現する目標の立て方…
1)難易度をちょい難にする(ちょうどいい難易度でないとドーパミンが出ない)
2)期限を設定する(期限があることでモチベーションが湧く)
3)TO DOに落とし込む(具体的な行動に変換する)
4)客観的に評価できるようにする(ゴールを明確にする)
5)小さな目標に分割する(大きな目標も細かくすれば達成できる気になってやる気が出る)
- 勉強し記憶する際はできるだけたくさんの問題を解くこと(アウトプット)が重要。インプットとアウトプットは3:7
- 自己成長に最も効果のあるアウトプットは「教える」。「ラーニングピラミッド」では教えることが一番学びの効果が高い。
- 側坐核は脳のやる気スイッチ。側坐核の神経細胞は5分の刺激が続けば活動を始める。まず5分始めることでやる気が出てくる
- 「ファーストチェス理論」…プロのチェスプレイヤーが5秒で決めた手と30分かけて考えた手は86%一致した。つまり十分な経験・知識がある人が5秒で下す判断はおおむね正しい。
- 迷ったら「ワクワクする方」「最初に思いついた方」を優先すべき。最初に思いつくことは直感であり心の声に近い。後で出る考えは打算的、常識的なことが多い。
- 6時間未満の睡眠を14日間続けると2日間完全に徹夜した時と同程度に集中力が低下する。睡眠不足は能力を発揮できないようにリミッターをかけるようなもの。7時間以上の睡眠は必須。
- 人間の脳では毎日新しい神経細胞が作られ続けている。神経の新生を促す物質は有酸素運動により分泌が増える。1回1時間以上の有酸素運動を週2回以上行えば脳を活性化する効果が得られる。
- 簡単で最高のアウトプットは「日記を書くこと」
学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)
- 作者: 樺沢紫苑
- 出版社/メーカー: サンクチュアリ出版
- 発売日: 2018/08/03
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