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ハンス・マグヌス エンツェンスベルガー 『数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜』

数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜 | ハンス・マグヌス エンツェンスベルガー, 丘沢 静也 |本 | 通販 | Amazon

数学が大の苦手である人間が数学に関するこんな本を読んでみた。

本書を読もうと思ったのは、以前にネットで紹介されていたのを見たのがきっかけだと思う。学生時代に数学から逃げた自分としては、数学に真剣に取り組んで来なかったことの負い目のようなものを社会に出てから感じていたので、いつかちゃんと数学を身につけなきゃと思っていた。そういうわけで、『数学嫌いに贈る~』みたいな感じで本が紹介されるとついつい気になってしまう。

 

本書は、算数や数学で登場する数の法則などを噛み砕いて説明するような本だ。主人公の少年の夢に現れる「数の悪魔」」が、数の面白さや不思議さを魔法のように教えていくという感じである。私は数学とかに苦手意識を持っていたのであまり詳しくないのだけど、素数平方根三角数やフィボナッチ数、組み合わせや順列などが解説されている。解説にはイラストや図がたくさん使用されているのでイメージがつかみやすい。

 

読み終えて思ったのは、『数には色々と面白い法則があるなー・・・だけどそれがどんな風に実生活に溶け込んでいるのか知りたいなー』って感じだった。この本で出てくる数の不思議や面白さに興奮できるっていうのは、数学的センスがあるってことなのだろうか。だとしたら自分はセンス無いのかもしれないなぁ。不思議さや面白さは理解できるけど、それがどんなふうに自分に繋がるのか、ということがよくわからなかった。もちろん人間の文明に数学は必須で身の回りのものも数学なしじゃ生まれないものばかりだ。そんな身の回りのものの裏にある数学的要素とかが知れればもっと面白く読めたかもなと思った。

 

面白いなと思ったのは、三角形の数のところで出てきた、1からnまでの数の和の計算の仕方とか、三平方の定理で斜辺がルート2になる理由の解説とかかな。あと、フィボナッチ数とか。自分は数学について知識が無さすぎたのでいまいちピンと来なかったけど、学生時代に暗記でいろいろ覚えた人がこの本で内容を改めて深く理解、といった感じだとまた楽しめるのかなと思う。少し時間をあけてまた読んで見ると感じ方も変わるかも知れない。

 

数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜

数の悪魔―算数・数学が楽しくなる12夜